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メガユキメノコ無限に待ってます

【VGC2019 Sun Series】ダブル眼鏡イベゼルネ

 INCも終わり、色テテフもシリアルコードが入手できるようになりました。ムーンルールの仲間大会も多く開催され、PJCSや世界大会を意識したウルトラルールも徐々に盛り上がりつつあります。年が明けて一週間もすれば、サンシーズンともお別れです。Z・メガ・ゲンシカイキのない環境は2013年以来、GSとしてみれば2010年以来で、個人的にはまたこういう環境が公式ルールに来てくれると面白いなと思います。もうちょっと禁伝格差はなくしてほしいですが。Bキュレムに使いやすい氷物理をください。

 

 今回は、ムーンシーズンで使うつもりで考えたものの、持ち物全てに理由ができてしまい、実質的にムーンでは使えない構築になってしまった構築を紹介します。

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 発想としては、ジオコントロールをしないタイプのゼルネアスで遊んでみたいというところから始まりました。ゼルネアスのジオコントロールという戦術は強力ではありますが小回りが利かず、また、相手の対策も非常に多いということで、プレイングスキルのイマイチな私には向かないと感じていました。QRを借りてみてもゼルネアスを選出できない試合が多く、仮に選出してもジオコントロールを打たないまま運用してしまい、「それならジオコントロールしなきゃいいじゃん!」という結論に至りました。

 イベルタルはゼルネアスとの攻撃面での相性が非常によく、グラードンと違い、カプ・テテフルナアーラを上から縛ることができるので、眼鏡ゼルネアスの補佐としては最適だと感じ、採用しました。

 一般枠については、個別解説にて説明したいと思います。

 

〇個別解説

 ・カエンジシ@ウイのみ

  実数値 192-x-99-129-86-168(臆病 H244 B52 S212)

 対ゼルネアスポケモン。ルナゼルネドーブルはこのポケモンを出すだけで勝てると言っても過言ではありません。カミツルギに一撃で倒されるわけにはいかないのでBに厚くしました。素早さは最速100族抜き。基本的にルナアーラとゼルネアスの前でバークアウトを打ち続け、挑発も絡めながら、頃合いを見て火炎放射で削ります。居座ることと、ダメージの蓄積を優先するためにオバヒや大文字ではなく火炎放射です。終盤のジオコンゼルネとの打ち合いになった時も、結果的に火炎放射の方がいいです。ダメージレースに勝つために半分実で確定。

 

  ・ハギギシリきあいのタスキ

  実数値 143-157-90-x-4-91-168(陽気 A252 D4 S252)

  対先制技ポケモン。主に猫だましを制限します。アマージョでいいのではないかという風に思う方も多いかと思いますが、アマージョは素早さ操作に対しての耐性がなく、また、自身の素早さ自体もそこまで高くないということから、今回はこちらを採用しています。初めは横取りを採用していましたが、トリックルーム耐性がなく、相手の追い風より先に自分のファイアローの追い風を奪ってしまう(追い風ミラー対策にならない)ため、相手の追い風に合わせてのアドバンテージも狙えるトリックルームを採用しました。HPが残っているだけで仕事ができるのでタスキで確定。

 

 ・イベルタル@くろいメガネ

  実数値 201-183-115-x-119-166(陽気 A252 D4 S252)

 メガネゼルネアスの相性補完として採用。不意打ちを採用しなかった理由は、読みに依存すること、カプ・テテフがあまりにも多く、カプ系を採用していないこの構築では先制技に頼るのは不安定だということが挙げられます。また、S操作要員が短命であるため、第2の追い風要員としての仕事をしてほしかったというのもあります。カイオーガの潮吹き耐えなどの耐久調整をしなかったのは、上から制圧し続けるのが前提の構築だからです。ソルガレオなどの仮想的へのダメージ、それ以外への平均火力が必要なことからくろいメガネ(こわもてプレート)で確定。命の珠はニドクインとの兼ね合いがあります。

 

 ・ゼルネアス@こだわりメガネ

  実数値 201-x-115-183-120-165(臆病 C252 D12 S244)

 構築のエース。コンセプトなのでメガネは確定。雑にマジカルシャインを打っているだけで勝てます。ルナアーラを抜きつつ、イベルタルにチョッキや木の実を落としてもらってから攻撃したいので最速-1に設定し、残りはディアルガのラスターカノンを耐えるために特防に回しました。HPの偶数を気にしないならHBDに4ずつ振り分けてもいいかと思います。

  拘り眼鏡に関わらず守るを採用しているのは、基本的にマジカルシャインムーンフォースしか打たないため、叩き落とされたあとの集中をケアするために入れています。引き先がいるのであれば相手のトリルターンを枯らすために使うのも手ですね。サイコショックの枠は本当になんでもいいと思います。相手のサイコフィールドにただ乗りできたらいいなくらいの気持ちで採用しました。封印キュウコンサーナイト対策のラスターカノンでも入れておけば安心ですね。

 メガネゼルネアスは本当に楽しく、とにかく相手はジオコントロールを止めるために動いてくるんですよね。無意味な挑発が何度も飛んできますし、ジオコントロールの隙に着地しようとした鋼タイプを使い物にならなくしたりもして、高笑いしながらレートができます(途中であまりにもプレイングが雑になりすぎて反省したほど)。もちろん実際は相手がうまく対応してきて繊細な動きをしなければならない時もありますが、一度有利な状況を作ってしまえばほぼ勝ちなのは楽しいですね。ジオコントロールと違って1ターン使わないのが本当に強い。バークアウトだけは苦手です。さっさと処理しましょう。

 

 ・ニドクイン@いのちのたま

  実数値 173-x-107-139-105-121(控えめ H60 C252 S196)

 悩んだ末の枠。ツンデツンデが重く、ドクロッグカポエラーを試しましたが、物理アタッカーの場合、相手にブーストされたり威嚇を入れられたりすると倒せないこと、この枠は基本選出枠ではないため、猫だましを強いて採用する必要がないということに気が付き、採用しました。ツンデツンデのジャイロボールを確定で耐えつつ、追い風下で最速スカーフテテフまで抜けるように調整しました。この調整をニドキングで行なった場合、特防が少し低くなります。数値が高い方がいいのでクインにしました。特性との相性、そのままでは火力が足りないのでいのちのたまで確定。

 

 ・ファイアロー@脱出ボタン

  実数値 154-104-124-x-112-185(陽気 H4 A20 B124 D180 S180)

  先制追い風かつ、先制無効を無視して挑発できるポケモンとして採用。あとは炎打点を持つという意味でもトルネロスとの差別化ができます。防御面はテテフのフィールドサイコショック耐え、特防面はゼルネアスのC+2ムーンフォース耐えに調整し、最速エルフーン抜きまで振って残りを攻撃に回しています。基本的な仕事が追い風に限られるのでAS振りでも良いのですが、ゼルネアスが守れないため引き先がいると便利で、ボタンで交代したあと、クッションとしての役割を果たしてもらいます。もちろん、状況によっては2度目の追い風を狙うことも可能です。カミツルギの上を取って一撃で倒せるポケモンでもあるので、生存しているだけで強いですね。追い風をフルに活かすために脱出ボタン確定。

 

【基本選出】

 ・先発はほぼハギギシリファイアローで、後続は相手に合わせて選出していきます。

 ・ゼルネアス→カエンジシ確定(ゼルドーの場合はグラカイと組んでいない限りファイアローに代わって先発。とにかくドーブルに挑発を入れることを優先する)

 ・グラゼルネ→禁伝を選出しない。イベゼルネのどっちを出しても基本的に腐る。

 ・ソルガレオ、日食ネクロ、ディアルガ→ゼルネアスと組んでいない限りはイベルタル確定。取り巻きにもよるが比較的ゼルネアスを選出しても勝てることが多い。

 ・イベルタル→ゼルネアス確定。イベルタルの処理を最優先する(不意打ちで縛られがちなため)

 

 そのほか、適宜一般枠などを見て選出を決めます。

 

ジオコンするだけがゼルネアスじゃないことを知りたい方はこちらのQRパーティを使ってみてください。

3ds.pokemon-gl.com

 

ジオコンゼルネは確かに強いです。それは間違いありません。しかし対策は豊富ですし、結論パと言われたBIG6=グラゼルネもWCS2016では散ってしまいました。強いポケモン、強いパーティはよく見かけるということであり、すなわち対策されやすいということでもあります。対策の対策だけでなく、対策の外から勝負を仕掛けてみるのも面白いのではないでしょうか。